雪国の天窓は、春先に漏れる。雪どけ水と「すが漏れ」の話
東北の天窓の雨漏りは、大雨の日よりも、雪がとける春先に多く起きます。天窓の上にたまる雪、雪どけ水が凍ってできる氷の堤防(すが漏れ)、冬のあいだにできる対策を、屋根職人が解説します。
東北で天窓のご相談を受けていると、「雨の日は平気なのに、春先だけ漏れる」という話をよく聞きます。雪国の天窓には、雪国ならではの漏れ方があります。
01天窓の上は、雪がたまりやすい
天窓は屋根の面から少し出っぱっています。そのため、屋根の上から滑ってきた雪は、天窓の上側(棟の側)で止まってたまります。
たまった雪は、日中の日差しや家の中の暖かさで少しずつとけます。とけた水は天窓の周りの板金を流れていきますが、雪の重さで水の通り道がふさがると、水は行き場をなくして、天窓の周りにじわじわとたまります。
02「すが漏れ」は、氷の堤防で起きる
雪国の屋根で起きる雨漏りを、東北では「すが漏れ」と呼びます。
屋根の上の雪が、下の方からとけて水になります。その水が、屋根の冷えたところで夜のうちにまた凍り、氷の堤防のようになります。すると、あとからとけてきた水がその堤防でせき止められて、屋根の上に水たまりができます。
屋根材や天窓の板金は、上から下へ流れる水には強くできていますが、たまった水が逆に上っていくことは想定していません。水たまりが天窓の周りにできると、板金の重なりのすき間から、水が中へ入っていきます。
天窓は、暖かい室内の空気が集まるところです。天窓の周りの雪がとけやすく、すが漏れが起きやすい場所でもあります。
03年数がたつと、雪に弱くなる
新しい天窓は、パッキンも防水紙もしっかりしているので、多少の水たまりでは漏れません。ところが、設置から25年、30年とたつと、パッキンの弾力がなくなり、防水紙も傷んできます。若いころは平気だった雪どけ水が、ある冬から急に漏れはじめる、ということがよくあります。
04冬のあいだにできること
- 天窓の下の天井や木枠を、雪どけの時期にときどき見る
- 天井や木枠にシミを見つけたら、日付を書いて写真を撮っておく
- 屋根の雪下ろしを自分でしない。天窓は雪に埋もれて見えず、踏み抜く危険がある
- 雪下ろしを頼むときは、天窓の位置を業者に必ず伝える
雪のある時期は、屋根に上がっての工事ができないこともあります。春先に漏れた天窓は、雪がとけてから夏までのあいだに直しておくと、次の冬を安心して迎えられます。
05雪国の天窓の直し方
雪国では、天窓の交換のときに、周りの防水紙を広めに新しくして、雪どけ水が入りにくいように納めます。天窓がいらない場所なら、撤去してふさいでしまうのも、雪の心配をなくす確実な方法です。
どの方法を選ぶかは、ベルックスの天窓、修理・交換・撤去はどれを選ぶ?にまとめました。仙台、福島、山形、秋田、八戸など、雪のある地域の天窓も、天窓屋が出張費0円でうかがいます。