ベルックスの天窓が、30年を過ぎて雨漏りする3つの理由
ベルックス(VELUX)の天窓は丈夫ですが、設置から30〜40年たつと雨漏りが増えます。パッキンの硬化、ガラスを押さえるビスの傷み、周りの防水紙の寿命。屋根職人が現場で見てきた3つの原因と、結露との見分け方をまとめました。
天窓の雨漏りでご相談をいただくと、屋根に上がって見るのは、ほとんどがベルックス(VELUX)の天窓です。ベルックスはデンマークの天窓メーカーで、日本の住宅でもいちばん多く使われてきました。
先に言っておくと、ベルックスの天窓は丈夫です。ガラスが割れて漏れることは、まずありません。それでも、設置から30年、35年とたった天窓は、ある時期から急に漏れはじめます。現場で見てきた原因は、だいたい次の3つです。
01ガラスまわりのパッキンが硬くなる
ガラスと枠のすき間は、ゴムのパッキンでふさいであります。新しいうちは弾力があって、ガラスにぴったり吸いついています。
ところが、屋根の上は夏は70度近くまで上がり、冬は凍ります。これを30年以上くり返すと、ゴムは弾力をなくして、プラスチックのように硬くなります。硬くなったパッキンはやせて、ガラスとのあいだに髪の毛ほどのすき間ができます。
晴れた日には何も起きません。横なぐりの雨や、屋根に積もった雪がとけた水が、そのすき間から少しずつ入ります。「大雨の日だけ漏れる」「春先だけ天井にシミが出る」という天窓は、このパターンが多いです。
02ガラスを押さえている上からのビス
古いベルックスの天窓には、ガラスを押さえる板金(カバー)を、上から直接ビスで留めているものがあります。職人のあいだでは「脳天打ち」と呼ぶ留め方です。
ビスの頭には小さなパッキンが付いていますが、これも年数がたつと硬くなって縮みます。すると、ビスの穴そのものが雨の入り口になります。雨水はビスをつたって枠の中に入り、室内の木枠やクロスを濡らします。
ビスの頭のパッキンだけを取り替えても、枠の中が傷んでいると、またすぐに漏れます。見た目は小さな穴でも、中は思ったより広く傷んでいることがあります。
03天窓の周りの防水紙と板金
天窓そのものではなく、天窓と屋根のつなぎ目から漏れることもあります。天窓の周りには、水を流すための水切り板金と、その下に防水紙(ルーフィング)が入っています。
屋根材が30年もつ屋根でも、下の防水紙は同じくらいの年数で寿命を迎えます。天窓の周りは水が集まるところなので、傷みがいちばん早く出ます。天窓の上側(棟の側)に落ち葉や砂がたまっていると、水の流れがせき止められて、さらに漏れやすくなります。
04結露との見分け方
天窓の下が濡れていると、雨漏りではなく結露のこともあります。見分けるときは、次のところを見てください。
- 雨の日やその翌日だけ濡れる → 雨漏りの可能性が高い
- 晴れていても、冬の朝に濡れている → 結露の可能性が高い
- 天窓の木枠の角や、天井のクロスに茶色いシミが広がっている → 雨漏りが長く続いているサイン
- ガラスの内側全体がくもって水滴がつく → 結露のことが多い
どちらか分からないときは、濡れているところの写真を撮っておいてください。雨の日と晴れの日で比べられると、原因がかなりしぼれます。
0530年を過ぎた天窓は、どう直すか
パッキンが硬くなり、ビスの穴から水が入っている天窓は、部分的に直しても、ほかのところから次々に漏れてきます。30年を過ぎたベルックスは、天窓ごと新品に取り替えるのが、結局いちばん安くつくことが多いです。
もちろん、屋根の状態やご予算によっては、板金で覆って直す方法や、天窓をなくしてしまう方法もあります。どれを選ぶかの考え方は、ベルックスの天窓、修理・交換・撤去はどれを選ぶ?にまとめました。
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